保育士が保育士資格を取得したきっかけには子供と遊ぶことが好き、就職口が多くある、自分に子供ができた時に役に立ちそうといった理由が挙げられます。
私の場合は、一生使える国家資格があれば定年後も働けるかなと思ったのと、親戚の子供達をよく面倒をよく見ていたのでもっと専門的に勉強して知識が欲しいなと思ったからです。
そういった思いを抱いて得た保育士の仕事ですが、辞めたいと考えている保育士も少なからずいます。
理由は思ったより仕事がきつい、労働時間が長い、給料が低い、人間関係などが挙げられます。
辞めたいなら辞めれば済むこと。でもそうはいかない事情もありますよね。
保育士を辞めたくなるきっかけ
仕事がきつい
町内にある保育園を通り過ぎる時、子供の笑い声が聞こえてとっても楽しそう。
保育士達は笑顔でとっても明るい!
そんな風景をみたら、なんて楽しい職場環境なんだろうと思ってしまいますが、実際は重労働です。
毎日の基本的な業務に加えて毎月の行事の準備もしなくてはいけませんし。運動会、遠足、懇談会、学芸会、卒園・入園式といった大きな行事は夜遅くまでかかります。
毎日・毎月の指導計画の作成、連絡帳の記入、月のお便りも書かなくてはいけません。空いた時間に書くことになりますが、雑用を次から次へと片付けるとあっという間に1日終了。
自宅に持ち帰っても家事をするだけで、持ち帰りの仕事をやる前に疲れて寝てしまいます。
もっと要領よく事務作業をしたいもんですが、なかなかうまく出来ませんよね。
1日の仕事がその日の間に完了できなくてどんどんやることがたまっていく。ま仕事と家庭の両立の難しさに悩んだらもう辞めたくなります。
子供が苦手、保護者も苦手になってきた
子供は可愛いだけじゃないと思うようになってくる、そんな時ありませんか?
保育士がどういう態度をとるか試してくる子、本当に言うことを聞かない子、保育士によって態度を変える子、わがまま、嘘をつく、すぐ大きな声を出して泣く。
もううんざり!って叫びたくなってしまいます。
「個性を生かす」と「注意をする」の境界線がだんだん分からなくなって結局いつも叱ってばっかりです。
叱ってばかりだと、保育士も疲れてくるし精神的にもぐったりです。しかも、保育士によってこれはOK,これはダメといった曖昧な感覚もストレスを感じます。
保護者に対してもそう思うことがあって、これは叱るべきでしょ?と思ったり、これくらいは大丈夫なのにと思ったり。
子供・保護者・同僚や先輩の考えが違うだけですが、自分の不甲斐無さと感じがっくりしてもう辞めようかなあと思ってしまいます。
わかってはいても不満が出てくるお給料。
月給・時給といった労働条件は承知の上で就職を決めます。
でも仕事に慣れてくるとその対価として低すぎるなと感じて来ます。託児施設で勤務してた時は有保育士資格者は時給850円、無資格者は800円、看護師は1000円でした。
わかってはいるけど、同じ仕事をしてるのにお給料が違うとなんとなく不満を感じてしまいます。5年勤務して昇給がやっと10円ということも勤務後に知って、昇給があっもて嬉しいような、そうでも無いような複雑な気持ちでした。
勤務年数が増えてもお給料はそのままだと、やる気が湧いて来ませんよね
スキルアップしたい
私は独学で保育士資格を取得しました。
試験科目をギリギリこなした知識だけを持って保育の現場に入っていきました。それを理由にしてはいけませんが、現場で学ぶことはとても多かったと思います。
子育て支援施設と協力している託児施設で勤務している時、1名の自閉症児が利用に来ました。
保護者は支援室のスタッフに2、3時間子供を預かってみたら?と勧められたそうです。あまり深くは尋ねませんでしたが、保護者がリラックスできる時間が必要と考えたようです。
この時初めて自閉症児と向き合うことになって戸惑いもありましたが、ペアで組んだスタッフが看護師でいろいろと教えてもらうことができました。その時、自分の知識の無さに保育の現場にいる緊張を改めて感じたのを覚えています。
そして子供にも保護者にも適切な対応がしたいと思い、もっと勉強したいと感じました。その為には勉強する時間を確保したいから仕事を辞めた方がいいかなあと思いました。
悩む時期
仕事にやる気がなくなってくると、他の仕事に関心が湧いて来ます。
魅力的に見えますよね。このまま続けるか妥協して続けるか、答えを出すには時間ときっかけが必要と思います。
でも辞めたくても辞められないときもあるでしょう。
自分には保育の仕事しか出来ない、資格があると他の仕事より給料がいい、近所に働き口が無い、時間の融通がつく、他にやりたいことが無いといった、やる気以外の理由で続けることもあるでしょう。
家庭の事情も大事な条件になって来ます。
最近では自宅に介護する人がいるとパートや派遣に切り替えて仕事する保育士もいます。
介護をする人ほど、仕事を辞めてはいけないなと思うのでそれも選択肢の一つと思います。
辞めたいの一言はよく考えて
保育士は人手不足で就職先は多くある方です。
なので今の職場で辞めたいなんて言葉を漏らすと「じゃ辞めれば?」みたいな意地悪を言われる可能性もあってその後の仕事がしにくくなります。
安易に退職の言葉は周囲に言わない方がいいと思います。
保育園でも託児施設でも人員削減はあるので、そんな一言を言ってたことを上司が知ってしまったら真っ先にリストラ対象です。
また、忙しい職場なので自分が辞めることによって周囲に迷惑がかかることも考えられます。
産休中の保育士がいてその人が復帰するまでは辞められない、急に辞めると子供達や保護者に不信感を抱かせてしまう、他の保育士の負担が増えるなど心配事は尽きません。
保育以外の仕事がしたくても次の仕事が決まってないのに辞めるのは収入の面で不安だとか、辞めたい理由ならいくらでもあるのに周囲の状況が辞めさせてくれないってこともありますね。
まとめ
楽しいなんて感じなくても最低限仕事はできますけど、辞めたいのを堪えて仕事するのはしんどいと思います。
勤務形態を変えてもらうとか、有休をうまく使ってリフレッシュするなど心身を整えることが必要かなと思います。
保育の職場は女性が多い為、年齢や家族構成が近いと同じような悩みが起きやすいです。有休取るのも早い者勝ちになりますね。
バランスよく譲り合いできればいいんですがそうじゃ無い時は ストレスが溜まりますね。
辞めたいことを伝えるには、伝える人、伝え方、伝える時期が非常に重要です。
うまく出来ても周囲の反応が冷たく感じ寂しい思いをするものです。 なかなか辞めると言えない状況にあるときは期限を自分でつけてそこまでは頑張ってみて、その時また考えるという方法もありますよ。
辞めたいと伝えるには勇気がいることと思います。その勇気があればもう少し続けてみると新しい答えが出るときもありますよ。