子どもですから、怪我は付き物。ある程度の怪我は仕方がないですが、いかに被害を最小限に済ますことができるか、怪我の対応を迅速にできるかが大事なことです。
まず、どうしたら怪我の被害が最小限にできるかというのを考えてみましょう。
常に危険予知をしよう
大事なことはどこの場所がどのような怪我があり得るか考えて意識してみましょう。
まずは園庭。
園庭は危険だらけですね。
まず何もなくても走って転べば怪我になります。
防ぎようがないこともあるかもしれませんが、転んだ時に手がつけるか?は大事なことです。
年少さんはまだできない子もいるかもしれません。
そうすると頭をぶつけたり、本来膝だけで済む怪我がおおごとになることも。
遊具もあらゆる怪我を想定しましょう。
ブランコの手を離してしまわないか?、すべりだいの階段から落ちないか?隙間に挟まらないか?など。
お部屋の中も油断大敵。お友達とぶつかった、ぶたれた、ひっかかれた…どこかにぶつけた、制作中もハサミで切ってしまった、お友達とふざけて椅子から落ちてしまった…などなど。
常にどんなことが危険になりうるか考える危険予知が身につくことで、幼稚園教諭自身の意識も変わりますし、子どもたちへの注意の促し方も変わってくるでしょう。
怪我をしてしまった時は迅速に対応しよう
意識しているからといっても、残念ながら完全に防ぐことは難しいですね。
小さい怪我でも、大きな怪我でも怪我の対処が迅速であることが求められます。
また、冷静に対応し、周りの子どもたちのパニックにならないようにすることも大切です。
怪我の対処の仕方
以下は小さな怪我の対処の方法です。
転んで少し、血が出た、擦り傷ができた。 →消毒はせず、流水で流し絆創膏を貼ります。
ぶつけて腫れた、あざになった。 →保冷剤や、冷えピタを貼ります。
保冷剤は子どもが自分で持つことは難しいので、結局冷えピタが便利。すぐ冷やさないと青くなったりするので、大したことなさそうだなと思っても念のため冷やしておくのが無難です。
鼻血が出た。 →諸説ありますよね。
でも私は血が逆流してしまうから上は向かないで下を向いて鼻の真ん中あたりを押すと当時組んでいた担任の先生から教わりました。
友達とのトラブルによる怪我や、気になる怪我である場合は帰りに保護者に伝えます。
バス通園の子には電話をして伝えます。
もっともっと小さい怪我?と言うと…
子どもはささくれとか、かさぶたとってしまったとかで、すぐに絆創膏を貼って欲しいとか、なんか痛いから冷やしたいとかお願いしてきます。
これが保育の妨げになるタイミングだったりするんですよね。
具体的にこのお話が終わった後それでも痛かったら先生に言いにきてと伝えるようにすることでほかの子どもたちへの保育の妨げにならないです。
また、話を聞いてるうちに忘れるような痛みだったりすることもあるので(笑)
さて、次は大きな怪我をしてしまった場合についです。
まずは自分ができそうなことをその場でします。
骨折→幹部を心臓より高くして冷やします。固定が可能なら固定しましょう。
大量の出血→直接圧迫止血、関節圧迫止血など方法があります。
タオルで出来るだけ強い力で止められるようにしましょう。頭の場合は一方の手で頭を反対側から支えつつ、耳の前で脈が触れる所に親指を当て圧迫します。
頭をぶつけ症状がひどい時→頭を高くして寝かしてひやしましよう。
しかし、全て一人で対処しようとしないこと。
周りの子どもたちにお願いして隣のクラスの先生でもいいので呼んできてもらいましょう。
そこで、緊急度合いを見てもらい、主任、園長に報告そこから保護者に連絡をします。
連絡が取れない場合、こちらの判断で病院に連れて行くこともあります。
保護者に状況を説明し、どう対応したかを伝えます。お迎えに来てもらい病院に行きます。
フリーの先生に引率を引き継ぎ。その後担任はひとまず保育に戻ります。
保育終了後、もう一度様子の確認の電話をし改めて謝罪します。
病院に行くほどの怪我の場合は事故報告書を作成します。
怪我の度合いによっては何日間かは保護者に様子を伺い、誠意を伝えましょう。
怪我をさせてしまったという意識は忘れずに
実は恥ずかしながら、ハサミの指導中私が付いていたにもか関わらず、子どもを怪我をさせてしまったことがあります。
その時はわけがわからぬまま、誠心誠意保護者に対応できながったのです。
そして次の日改めて大変なことをしてしまったことに気づき改めて謝罪させていただきましたが、しばらくは保護者とギクシャクした関係のままでした。
幸い子どもは私のことを好いてくれてその後精一杯の保育をして保護者との関係性を修復していきました。
子どもがしてしまったことかもしれませんが、こちらが見切れていなかったことによる責任であることを忘れないでください。
怪我を起こさないようにすることが一番大切ですが、もし起きてしまった時どう対応するかが幼稚園教諭の意識が問われるところです。