保育士の資格を取得するには、資格が取れる学校に通う、通信教育、自力で勉強するなどがあります。
一所懸命に勉強してやっと資格を取得してめでたく就職。
でも、「思っていたより忙しい」「自分の自由な時間がない」など理想と現実の違いにとまどい1年で退職の道を選ぶ保育士もいるでしょう。
それぞれの保育士がぶつかる1年目の退職理由についてまとめてみました。
職場の保育方針が合わない
憧れていた保育士の仕事、やっとつかんだ保育士の資格。
それぞれの保育士は夢と希望を持って仕事をスタートすることでしょう。
しかし、次第に「あれ?こんなはずじゃなかった」などと心に違和感を感じる瞬間がきてしまう。
そうなってしまうと自分に自信が持てなくなったり、周りの保育士に否定的になったり仕事に対して反発心が増してしまいます。
同時に自分の思う保育ってこういうもの?という気持ちも強くなったりします。
逆にうまく職場に反映できれば良いのですが、1年目となるとストレートな熱い気持ちだけが先行し空回りしてしまうこともあるんじゃないでしょうか。
1年目で退職する保育士さんはそういった現実への喪失感を感じてしまうかもしれません。
そのまま仕事を続けても自分の保育はできないと思ってしまうかも。
そういうときは自分で抱え込まず、同僚や先輩保育士にまずは相談するといいです。
「あ、私もそう思ってた」「昔はそう思ってたけどだんだん変わるよ」とか経験談が聞けて、自分が直面している「合わない」っていう気持ちが変わっていくもしれませんよ。
自分は保育士に向いていないのでは?
どんな仕事も自分に自信満々の人、こんな人がいたら周囲はちょっと引いてしまいませんか?
多少は向いてないな、と思いながら試行錯誤で毎日仕事をしている人の方が大半ではないでしょうか。
しかし、自分は向いてないと思い込みすぎると仕事そのものが嫌いな方向に向かってしまいます。
相談した時、「そうだね、向いてないよ」なんて意地悪なこと言う先輩もいるだろうし。
私は中学校と高校の理科の教員免許を大学時代に取得しましたが、教職は選ばず今はペーパー教師です。
なぜかというと、大学4年生の時に高校で教育実習をしました。
終わった後、教職を目指すどころか自分は教員にはなれない、今なってはいけないと思ったんです。
それは理科という科目は生徒に教えられますが、それ以外に生徒達に教えられること、手本となることが自分には何一つ無いんだとわかったんです。
自分は何も持っていない、未熟な自分を痛感し教職に向いていないと思いやめました。
憧れて入った保育園でいろいろなことを体験すると自分は保育に向いてないと感じる時たくさんあると思います。
でもそれは当然の事で誰もが感じていることではないでしょうか。
私のように辞めてしまうとそこで終わりになってしまいます。
みんなも同じ事感じてると思います、一度肩の力を抜いみましょう。
体力がもたない
保育の現場は体力勝負なところが大きいです。
乳児を1日中抱っこするとかなり腕と腰に負担がかかります。
年長同士の喧嘩の仲裁には体張って頑張ります。
それが仕事といえばそうなんですけど、大きな子供もいますから辛い時もあります。
ベビーシッターの時、自宅で夜の6時半から9時半まで3歳児さんをお世話する依頼があって留守番かなと思ったら、保護者さんも一緒にいらっしゃいました。
どうしてかなあと思ったら、「体力が無くて子供の世話がきついから」シッターを頼んでいるということでした。
保育士と比べてはいけませんが、それだけ子供と向き合うということは体力がいるし、無いと困ってしまいます。
友人の保育士はちょっと大変なことが起こりました。
毎日が多忙で夕飯を作る気力が無くなって、帰宅途中のケーキ屋さんで買ったケーキを食べ続けたら栄養失調になって入院、退職といったケースもありました。
これは極端な話かもしれませんが1年目となると自分の生活と仕事のバランスが崩れてしまうこともあります。
仕事中心になりがちな人だと自分の事を後回しになり、その結果仕事が続けられない状況に追い込まれることもあるんですね。
子供達の元気なパワーや保護者のパワーを迎え撃つには、生活を整えて挑むことが早道かもしれません。 女性の職場であること 毎日子供の笑顔とはしゃぐ声で明るい職場、保育士同士も和気あいあいで楽しい職場。
現実はそんな職場じゃなかった、なんてこともあるかもしれません。
1年目はクラス担任に着くと先輩保育士とペアで行うことが多いです。
その先輩と気が合わないとしんどいですよね。
質問しても遠回しに断られたり、何もさせてくれない、困っていても見て見ぬ振りされたり、陰でこっそり他の保育士と自分の作った資料にケチつけられてたとか。
聞こえてるわ!って叫びたくなりますよ。
こうなったら関係を修復するのは劇的なことが無い限り厳しいそうですね。
でもこういう保育がしたいという気持ちはお互いにあると思うので、話し合うチャンスを待つなど時間をかけて歩み寄りたいです。
腹の立つ先輩保育士も長年勤務してるには必ず長所があるはず。
よく観察してみると案外手本にしたいこと見つかるもんですよ。
例えば苦手な保護者のあしらい方とか、真似してみると先輩の見方も変わってきますよ。
特に理由なんかない
保育士の世界だけじゃないと思います、特に理由ないけど1年目で退職してしまうケース。
地方から出てきてその土地に馴染めないから田舎に帰るとか、他の業種に就職した同級生がキラキラして見えたからとか、短い期間だけ保育の仕事ができてそれで満足と思ってしまうとか。
具合的な不満・不平はないけど保育の仕事を辞めちゃう道を選ぶ。もっと別の職業を経験したい、別の人生を歩みたいと思うこともあるでしょう。
また結婚・妊娠というケースもありますね。
託児所ではこんな決まりがありました。
妊娠したら仕事を辞めてください、という内容です。
デパートの託児施設は、いろんな年齢のいろんな子供が毎日来てくれます。
もし誤って子供にお腹をけられ何かあっても会社では責任を取れないので辞めてくださいというのが理由でした。
これは就職する時に話を聞いているのでみんなタイミングをみて辞めていきました。
保育士は国家資格だから一度退職してもまた復帰できるし、就職もたくさんあります。
出産と子育てが落ち着いたらその経験を生かして復帰してほしいなと思っています。
まとめ
その他にも、仕事内容のわりには給料が安いという理由もたくさん聞きます。
自分もそう感じていました。
また知り合いの保育士は、文章を書くのが苦手で指導方針や連絡帳などの書き物が嫌で 退職した人もいました。
保護者の無理難題に対応するのが嫌になったという人もいました。
嫌なことは時間が解決してくれる場合も多くあるので、辞めたいな、辛いなと思ったら一旦体の力を抜くことをお奨めしたいです。
石の上にも3年って言葉があって、その通り実践した友人は本当に3年で一区切りを付け、違う道を歩んだ後、また復帰して頑張っています。