幼稚園教諭の仕事は、 子どもと、遊んでいるだけで楽そうと思われがちですが、 決してそんなことはありません。
子どもが大好きな気持ちだけでは勤まる仕事ではありません。
1度に何十人の子どもたちをまとめて行くことは想像以上に難しいことなのです。
そして、園生活での成長を促し、文部省の幼稚園教育要領に沿って教育していくのが幼稚園教諭です。
園によって、時間や活動内容は変わってきますが、だいたいの幼稚園の生活の流れと先生の仕事の流れを紹介します。
幼稚園教諭(幼稚園の先生)の1日の仕事内容の流れ
子どもたちは1日1日の積み重ねで園生活のリズムを掴んで、規則正しい生活習慣を身につけます。
・8:00 出勤 (と言っても8:00より前には出勤し、身支度含め準備をするので実質はもっと早い出勤になります。)
・8:15 朝礼 (職員全員での共有事項や、園長先生から連絡があったりします。)
・8:20 子どもたちの受け入れ準備 (室内の簡易掃除・遊具の安全確認)
・8:30 ~ 9:30 園児登園
・自由遊び、 (園バスに乗って園児受け入れ、保育室で園児受け入れをします。4月の初めは慣れずに泣いて登園してくる子も沢山います。)
・10:00 朝の活動(挨拶、歌、出欠確認)
・10:30 主活動(製作、リズム、表現あそびなどカリキュラムに沿って活動します。)
・11:30~12:30 昼食(お弁当、給食お弁当など園によって様々です。)
・昼食後、外遊び等自由遊び ・帰りの会(歌、挨拶)
・14:00 園児降園 (バス乗り又は園児の見守り)
・14:00~17:00 延長保育 (延長保育を実施している園は、別部屋にて預かり保育をします。延長専属の先生がいる場合や、副担任、担任の先生が順番に入る場合があります。) 先生たちは、掃除や、明日以降の保育準備をし、退勤します。
ひとえに、保育準備といってもどんなことをするのでしょうか?
クラスごとに自由である場合もあれば、学年で同じ製作をする場合もあります。
各先生で自由に任されているのであれば、まず、クラスの特徴や何を身につけさせたいかなど考慮しどんな活動をするか考えます。
いくら自由と言っても先輩方に相談しなければなりません。
保育案を書いてみてもらう場合もあります。
学年で決まっている場合は、学年で相談又は、もうほぼ毎年恒例で先輩から降りてくる内容を共有するということになります。
この流れは幼稚園によって本当にそれぞれだと言えます。
その決まったカリキュラムに合わせて、 折り紙が必要か?画用紙が必要か?絵の具が必要?のりが必要? 何か切らないといけない…何か書かないといけない… どういう風に進めようか?その活動に入るためにどのように持って行こうか…?など考えることはたくさんあります!
製作活動以外にも、連絡帳や出欠シールのコメントを月一回書いたり、部屋の飾りの壁面での環境構成などをします。
行事が入ってくるとますます準備するものが増えて来ます。
運動会、お遊戯会、作品展の大きな行事の他にも、 月一回の誕生日会、遠足、夕涼み会、すいかわり、お泊まり会、いもほり、移動動物園、 保護者会、保育参観など…行事がたくさんもたくさんです。
行事ごと反省会があることもありますし、 園によっては研究保育といって他の先生の保育を観て勉強するという日が設けられていたりさます。
3学期には保育要領という子どもごとにどんな子かと書く紙があり、これは卒園したあと小学校先生に子どもの様子を伝えるものであるので、非常に大切なものです。
そのため日々の子どもの様子も書き留めておくことも大切になります。
このように、たくさん準備することがありますので、時間内に終わらず、残業になったり、持ち帰りになることもしばしばあります。
幼稚園教諭(幼稚園の先生)の仕事内容で大変なこと
やはり仕事となりますので幼稚園教諭(幼稚園の先生)にも大変なことはあります。
私個人が大変だと思ったことをここにまとめてみました。
①自宅に持ち帰る仕事が多い。
上記に述べたように行事が重なってくると 発表会の衣装作りや運動会、お遊戯会の振り付け、曲選び、、。
特に衣装作りは時間内で終わりません。
また、保育案、指導案などは持ち帰りで家で書くことが多くなりがちです。
②責任が大きい
担任を持つとクラスで起こった事は全て担任の責任です。
トラブルが起これば子どもたちの話を1人ずつ聞いて、子どもたちが納得できるように話をしなければなりません。
場合によっては保護者に伝え、仲介に入らなければならないのです。
小さな怪我しょっちゅうありますし、大きな怪我や事故があれば病院へ連れて行ったり、報告書を書かなければなりません。
責任もとても大きい仕事です。
③人との関わりが多い。
幼稚園教諭は子どもと保護者だけと 関わればよいというわけではありません。
先輩の先生達ともうまく付き合っていく必要があります。実は保護者より難しいかもしれません。
担任として自分のクラスを任せられていても、全て1人で解決する必要はありません。
日頃から小さなことでも子どものことを同じ学年の先生と話しておくことで信頼関係が生まれ、いざという時にフォローしてくれると思います。
全て自分でやらなくては。という気持ちだと 他の先生方と壁を作ってしまいかねません。
最近はモンスターペアレンツがいて、大変だと言われますが、そのような保護者はかなり少ないと思います。
ただ、幼稚園に任せきりな保護者は多いですが…。
幼稚園教諭(幼稚園の先生)の仕事内容は大変な分だけやりがいがある!
幼稚園教諭はその子の一生のうちの3年間を預かる事になるのです。
その思い出は先生にとってはかけがえのない宝物です。
近く成長を見守れること、笑顔を近くで見れること、それが何より幼稚園教諭のやりがいです。
保護者の子どもの成長を喜んで涙し合う関係になることもあります。
進級や卒園の際、とても感謝していただけるとこちらも嬉しくなります。 行事で成功した時の達成感や満足感、やりきったという自信にもつながります。
子どもと共に先生も成長させてもらえるのです。特に子どもたちの成長が先生にとってはこの上ない喜びです。
こう読んでいると、大変な辛い仕事ばかりに見えますが、子どもたちの成長の為と真剣に取り組んでいけば大変であれば大変な分、感動でいっぱいの仕事なのです。
また、子どもたちの笑顔で自分の悩みが吹っ飛んでしまうこともあります。
幼稚園教諭と仕事に誇りを持って取り組んでいる人がほとんどです。