保育士で苦労したこととは?私の事例

保育士試験について

私は現在学童クラブで働いていますが、同じ施設内に一時預かり室があります。

こちらもわたしの所属している事業所が請け負っておりますので、保育士資格を持っている私も手伝っています。

入って1年目の時はわりとメインで働いていましたのでそこでの話をしようと思います。

 

私の勤めている一時預かりは6ヶ月〜就学前までの子どもを対象とし、

利用時間は30分〜最大4時間です。

一部屋には最大5名まで預かれる少人数制です。

食事やおやつを食べたりお昼寝したり、おもちゃで遊んだり保育士や他の子と一緒に過ごします。

受付では預かり表を書いて保育室に来ます。

昨日の生活リズムや、最近の病気、好きなおもちゃなど書く欄があります。

受付で受付表に好きなおもちゃがかいてありますが大好きなキャラクターを聞いておけるといいですね。アンパンマンが大好きなお子様にはアンパンマングッズを並べて遊びに誘います。仮面ライダーやウルトラマン、トーマスが好きなお子様にはそういった絵本やおもちゃを並べます。

初めはニコニコで保護者と入ってくる子どももお別れしたその瞬間に泣き始める子もたくさんいます。

別れ際に泣いていると保護者も別れづらいですが、可哀想と思って別れず、大丈夫!行ってくる!と潔く別れてくれた方が子どもも心配に尾を引かずに済むことが多く保育士としても助かります。

自分が見たことのないおもちゃがあると大抵は泣き止んで、ここぞ、とばかりに遊び出しますね、この場合は保育士はお子様を見守りながら保育に専念できます。

初めは泣いてしまってもだんだん落ちいてくれることが多いですが、そんなものに目もくれず4時間泣き叫んでしまう子どもいます。正直、こっちまで泣きたいっていう窮地に立たされます。あらゆるおもちゃを並べて遊びに誘ってもだめな時はだめです。抱っこもおんぶもだめ…保育士としてこんなに無力さを感じる瞬間はないもんです。

不安に寄り添う術がないのは、なんだか保育士失格の烙印を押されたような気分です。お迎えの時に、泣いたままだと申し訳なさと、自分ってなんてだめな保育士なんだろうと悩むこともしばしば。

それに、例えば他の保育士だったら、泣き叫ぶ子どもを上手くあやすことが出来て楽しい時間を過ごさせることが出来たかもしれない、もっと気分を変えられるような保育のテクニックをもっと自分が知っていたらよかったのに、そんな反省するしかなくなります。

一時預かりは、一期一会のことが多いです。保育園の保育士と違って、瞬時にお子様の特徴を見極め楽しい時間を過ごせるように毎日格闘です。抱っこや、おんぶなら泣かないという子の場合ずっとおんぶや抱っこのまま時を過ごすこともあります。やはり肩や腰の負担が大きく苦労する点です。

また乳児と幼児が混合すると場所の使い方や、遊びの分け方が難しいです。

幼児は思い切り遊びたいのに、乳児がゴロンとしてるから遊びに制限がかかるのは可哀想だし、お昼寝させたいけれど、幼児が声の大きさを調節するのは難しいかったり。幸い、一時預かり室は児童館の中ですので、遊びに行くこともありますが、職員が不足している場合はいけないので、工夫に苦労します。

一時預かりとはいえ、わりと定期的に利用している子も多いです。毎日来ている2歳の女の子がいるのですが、保育園のようにお散歩に行くわけでも同年代の子が必ずいるわけでもないですから、正直遊びの展開に困ることがあります。

子どもも一時預かり室のおもちゃにも飽きてきてしまうのです。保育士も遊びに工夫が必要になり苦労している日々です。

毎年2月ごろになると、来年度保育園に入所することが決まった乳児が慣らしとしてどばーっと利用することが多いです。

そうなると、0歳が同じ時間に5人…となると職員が3人でも大変です。

また、発達がグレーゾーンな子な気がしても、こちらとしては何も言えないのが現状。

家庭の問題にも、首が突っ込めないですし、

指導を望まれているわけではないので、叱ることもそんなにできないのです。

なので、どの保育士が見ても問題あり、という子どもに対してたいしてどう取り組むか、それも悩み苦労するポイントです。問題あり、というのはご家庭での教育方法が主になります。

例えば、4歳児の幼児さん。お昼の時間でしたのでお弁当がありました。4歳児ならある程度は椅子に座ったり正座して自分で食事ができる段階です。しかしこの子は着席して食べること、じっとすることができませんでした。預かり室を走り回ります。

走り回る子は他にもたくさんいますが、人の話も聞かないし喋らないしやりたい放題で好き勝手します。お食事に関しては食べなきゃ食べないでもいいんですが、お迎えの時に残ったお弁当は荷物にもなるしせっかくご用意されたのでなんとか食べてほしい。結局のその子には、鳥に餌を与えるように、一口づつ小さくしたおかずを走ってきたら口の中にホイッと入れる方法しかできませんでした。

お迎えの際に、食事の様子をお話すると、自宅でもそんな感じで食べているとの事です。他にもいろいろとさりげなく普段の様子を聞いてみると子どもに対して怒らない、好きにやらせているという事でした。その時はお父様がお迎えでしたが、子どもを抱きかかえるとお父様をバシバシと頭やら背中やらを叩きまくっていました。注意はしていません。自由にやらせることと、叱らないことは違います。いけないことをいけないと伝えることは必要なことですよね。

でもそれがご家庭の教育方法なら何も言うことはできませんが、やはり保育士として何か助言をしたいところですが、区の施設の委託を受けている私たちとしては、直接指導は禁止されています。そこがまたもどかしいところです。

保育園の保育士の苦労とは違う苦労も多いですが、たくさんの子どもたちと出会い、保育できるの一時預かりならではの良さだと思います。

信頼関係を築いていくのがかなり難しいですが、短い時間でも自分に懐いてくれるととても嬉しくなります。

保護者は無事に預かってくれればそれでいいと思う方が多いかもしれませんが、保育士としてはやはり同じ4時間なら楽しく過ごしてほしいと思うものです。

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