保育士が働ける場所は保育園だけと思っていませんか?
保育園自体も沢山ありますが働き口はそこだけではないのです。
乳児院や児童養護施設などで活躍する保育士はたくさんいるんですよ。
保育園でも保育士が足りていないというのに他でも需要があるなんて、すごいと思いませんか?
今回はそんな「児童福祉施設」の事についてご紹介します。
児童福祉施設って何?
児童福祉施設とは、児童福祉法に定められた児童福祉施設の一つで、児童福祉に関する事業を行う各種の施設のことをいいます。
児童福祉法という法令に基づいて事業を行います。
国、都道府県、市町村が設置できるほかに、最近では社会福祉法人等が設置するようになってきています。
児童養護施設には予期できない災害や事故、親の離婚や病気、また不適切な養育を受けているなどさまざまな事情により、家族による養育が困難な2歳からおおむね18歳の子どもたちが家庭に替わる子どもたちの家で協調性や思いやりの心を育みながら、生活しています。
児童養護施設では子どもたちの幸せと心豊かで健やかな発達を保障し、自立を支援しています。
また、この児童福祉施設で働く保育士のことを「施設保育士」といいます。
仕事内容は多岐に渡ります。
保育園の要素に家庭の要素を足した形と考えるとわかりやすいでしょう。
つまり、日常生活の世話にくわえ学校行事があれば保護者のように参加するということです。
どんな施設があるの?
児童福祉法では、助産施設、乳児院、母子寮、保育所、児童厚生施設、養護施設、精神薄弱児施設、精神薄弱児通園施設、盲ろうあ児施設、虚弱児施設、肢体不自由児施設、重症心身障害児施設、情緒障害児短期治療施設、教護院の14種類の施設を児童福祉施設としています。
ここでは、一部を紹介します。
乳児院
両親の精神疾患や未婚、養育拒否や虐待などが理由で、生後間もない子どもから2歳までの子が暮らす施設です。
その他にも、一時保育や病児保育をしたりもします。
母子生活支援施設
18歳未満の子どもを持つ母親で、離婚や未婚・死亡などの理由から夫がいない場合や家庭内暴力や長期間働けないなどの事情がある場合に入所できる施設です。
ここでの生活は部屋が各家庭ごと独立していて、決まった日課は特にないのが特徴です。
児童養護施設
親の就労や子育ての放任・怠惰また虐待など、様々な理由で保護者と一緒に生活することのできない、2~18歳までの子どもが入所する施設のことをいいます。
最近では一戸建てなどでこのような施設を運営しているところも多く、より一般家庭に近い雰囲気になっています。
施設保育士が果たす役割
児童福祉施設は「こども、および保護者の生活と自立を支援するための施設」です。
0~18歳までの児童を預かります。
施設保育士は、そこに入所する子どもの心身のケアをしながら、生活と自立のためのサポートを行います。
施設保育士のやりがい
施設保育士は、ふつうの保育園と違うため、保育園の保育士とは違ったやりがいを感じることができます。
子どもたちからの信頼が大きな喜びに変わる
福祉施設にいる子どもたちの中には、今までの経緯から施設保育士にすぐ心を開いてくれない子どももいます。
そんな子どもたちと日々の暮らしの中で少しずつ信頼関係を築いていき、お互いの距離が縮まった時、大きな喜びにつながるでしょう。
子どもたちの成長を実感する
やはり、子どもたちの成長が見られたときにもやりがいを感じます。
保育に携わる者として、子どもたちの成長は無条件で嬉しいものです。
しかも、何かしら理由があって施設に入所している子どもたちなので、喜びもとびきりです。
その成長を近くで見ながら、支えることができたと実感したときに、やりがいを感じることができます
自分自身が大きく成長できる
保育をしているとたくさんの壁にぶつかります。
それでもたくさん考え壁を乗り越えていきます。
このことが育てる側である保育士も大きく成長させてくれるのです。
保育士を置かないといけないの?またその根拠の法律は?
保育士が必要なのは児童福祉法にはっきりと記されています。
どんな施設にしろ、0~18歳までの児童を保育するわけですから、専門的な知識が必要不可欠になってくるわけです。
根拠となる法律は、児童福祉法(昭和22年法律第164号)をはじめとする法令です。
児童福祉施設は、国(国立病院機構を含む独立行政法人を含む)、都道府県、市町村(地方独立行政法人を含む)が設置できるほか、社会福祉法人等の者が設置することもできます。
保育士の配置に関しては、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(昭和二十三年十二月二十九日厚生省令第六十三号)などに定められています。例えば乳児院については以下のような定めがあります。
児童福祉施設では保育士の他にどんな人が働いているの?
子どもたちの養育は、個々の自立目標に合わせた支援計画をもとに、児童指導員、保育士等の専門職が行っています。
このほか事務職員、調理員、栄養士、心理療法担当職員、被虐待児個別対応職員、家庭支援専門相談員、職業指導員などの職員、運営管理者として施設全体に責任を持つ施設長が子どもたちの生活を支えています。
児童福祉施設で働いている人全員が保育士というわけではありませんので、様々な人と協力しながら仕事を進めていくことになります。
保育士として子どもの保育をする以外にも他の職員のサポートも仕事のひとつになります。
まとめ
沢山の児童福祉施設がありますね。
各場所で保育士は大切なポジションです。
自分にあった施設は見つかりましたか?
それぞれの施設のことを理解し、視野を広げてみるのもいいかもしれませんね。