保育士としてのスタート 電車の中や街やスーパーで赤ちゃんやちびっ子を見つけるとなんだかお世話したい、と思ってしまいます。電車やバスの中で立ってる妊婦さんを見つけたら席を譲ってしまいます。
今は保育士の仕事はお休み中ですが、子供を見ると一緒に遊びたいって気持ちが湧いてくるんです。
保育士の資格を取得して15年。
始まりは看護師をしている友人と将来訪れる定年後も仕事するには会社勤務よりも国家資格だ!と盛り上がって保育士の資格の勉強を始めました。
一番苦戦した科目は実技です。私は音痴、リズム感なし、絵は下手くそ、不器用。でも資格を取ってちびっ子と遊びたい!と思うとコツコツやるしかありません。
ピアノ教室でピアノと童謡の歌唱と演奏のレッスン、絵画教室ではクレヨンで桃太郎が桃から飛び出すワンシーンを描く練習。
ちょうどその教室が絵画療法のようなことを行なっていたので周りは子供が多くいて、子供達に負けないように絵を書いてました。ピアノの先生はいつも私に歌は心で歌いなさい、絵画の先生は、伝えたいこと一つをまずは真ん中に書くようにとシンプルな指導で私を励ましてくれて。
よっぽど下手くそだったのでしょう。
2年間で試験に合格できたのは奇跡に近いですが、ここからが保育士としてもスタートでした。
保育士は子供が好きなだけ、子育て経験があるだけでは勤まらないなあと思っています。
生後1ヶ月さんから小学校に入学するまでの子供達の最高の遊び相手として、そして保護者さんの相談相手の一人として大人と向き合いっていく仕事かなあと私は思います。
時にお婆ちゃんおじいちゃん、ヤンママも。勉強してきた試験科目は案外と現場で役に立つことばかりです。
でもそれだけじゃ足りない。保育士として成長するには実践でコツコツと自分の知識を増量していく毎日が必要です。
実践その1、託児施設で保育士
初仕事はデパートの託児施設です。毎日違う子供達が来て1、2時間遊んでいきます。
ずっと泣いてる子、寝てるだけの子、食べてるだけの子、ちびっ子は本当に自由です。
始めの頃は保育士が率先して子供達をリードしなくてはいけない!と意気込んでました。
そのうち、子供のやりたいことをしてもらって、それを保育士は見守る、たまに手助けする、この繰り返しでいいのかなと思うようになりました。
ただ、子供達はなにを起こすか予測不能なので常に臨戦態勢です。
特に体調面では知識と経験がとても必要になります。
医療関係は意識して知識をアップデートしないと間違った処置をしてしまいます。
お薬、体の症状、怪我の処置、アレルギーは他の保育士とも連携して子供と接する必要があると思います。
時に体調優れない子供をお世話することもあるので、保育士は体調管理が大切です。
体調が悪い保育士に子供を任せようと思う保護者さんはいないと思うし、心配されますよね。
さらに、気をつけたいことがあります。そこの託児施設には女性保育士が5人いました。
毎月シフトを組んで勤務日を決めていきます。
みんな稼ぎたいから日程のバランスについていろいろ一悶着起こることがある時もあります。
シフトに入り過ぎても入らなさ過ぎてもいろいろあるんですね。年末になると旦那さんの扶養になってパートさんは税金の壁があって、あんなに仕事した人がシフト入れないでと言って、それ以外の人は極端に忙しくなってバランスが崩れます。
みんなわがままです。これが女性の職場なの?って納得したり。
職場環境を整えることは保育士として社会人として大切なスキルの一つと思います。
実践その2 ベビーシッターとして
つぎに保育士として選んだ仕事はベビーシッターでした。
昼間は会社員として勤務していて 会社帰りに副業でシッターやりました。
いろんなお家のいろんなお子様のお世話をします。
保育園に迎えに行って、少し遊んで19時頃に家に帰ります。
食事して着替えてお風呂に入れて寝かしつけます。20時位には寝ちゃうんでそれから保護者様が帰る何時間はシーンとしたお部屋でじっとしてます。
テレビ見ません。それはシッター会社の方針で。今のご時世、お部屋にカメラを設置しているのでサボってると思われるのがダメだったようです。
なのでお子様が寝てからは「待つ」が仕事になってきます。
暇と眠けとの戦いですが、まあしょうがないです。 保護者さんがお子様と一緒にいるお家でシッターもありました。
お身体の弱いお母様で 毎日代わり番こにシッターがお邪魔してお母様がご飯を作ったり、お風呂に入っている時間 お子様と遊びます。ほぼ毎日通っていたのでお子様も顔を覚えてくれて仲良くしてくれました。
保護者様と一緒の場所でシッターするのはかなり緊張します。会話も気をつけなきゃいけないし、身だしなみも大切です。主従関係ってこんな感じかなと思いました。
身に付けたいことって何だろう
託児施設とシッターを経験してみて、保育士として自分にあればいいなと思ったのは本当にたくさんあります。
上手に歌を歌う、かわいい絵を描く、医療の知識、いろんな遊びを知ってる、面白い話ができるなどなど。
お子様は十人百色です、今まで出会った人と合わせても同じ人なんて存在しない。
そこに対応していくには、なんでもかんでも知っている人間でなきゃと思っちゃいます。お魚博士ってニックネームの子にはお魚かるたで毎回惨敗するし、ポケモン博士とポケモン大百科を丸っと一冊読み切った時は疲れて泣けてきました。
たくさんの女子でままごとするときは、家族構成を誤ると喧嘩するので人選は慎重になります。
保護者様とは時にディズニーランドを子供連れでいく最適方法を話したり、お昼ご飯を完食させる方法、赤ちゃんの便秘を直す方法、オムツを最小サイズで包んで捨てる方法を話したり。
情報収集のひとつとしてアンパンマンやお母さんと一緒などテレビ番組は率先して見ましたよ。
振り返ると、保育士はサービス業と思います。お子様と保護者様という顧客を満足させるにはたくさんの引き出しを持ってないと太刀打ちできないかもしれません。
自我が芽生えた時期のお子様との付き合いは本当に大変。
大人以上の大人であってとても賢くピュアなデビルな時期です。そんなデビルちゃんの人生の一コマにそっとお邪魔する存在が保育士の仕事と思います。
経験を重ねて、保育の知識と懐の深さを持っていけば、お子様も自分自身も楽しい保育ができると思っています。